
家具は揃った。でも、なぜか部屋が物足りない。
お気に入りのソファやテーブルを置いて、照明もそれなりにこだわった。それなのに部屋全体を見ると、なぜか完成した感じがしない。インテリアが好きな人ほど、一度はそんな状態になったことがあるんじゃないかなと思います。
私も部屋を整えていると、「次は何を買えばもっと良くなるんだろう」と家具や雑貨を探してしまうことがありました。でも、いろいろなインテリアを見て、自宅でも試してきて感じたのが、物足りない原因は家具ではなく、何もない「壁」にあることも多いということです。
壁は部屋の中でもかなり大きな面積を占めています。そこにアートが一枚加わるだけで視線の中心が生まれ、家具を買い替えなくても空間全体がまとまって見えることがあります。この記事では、部屋がなかなか垢抜けないと感じたときに私が意識している壁の使い方と、アートを取り入れるときのポイントをまとめます。
この記事を書いている私は、デザイナー歴20年。アートディレクターとしてデザイン業界で働きながら、ライフスタイルブログ「LIVINGSKAPE-リビングスケープ-」、その他にもお金のブログ「MONEYDOSCOPE-マネードスコープ-」や子育てブログ「dotmomdad-ドットマムダッド-」を運営。Instagramのインテリアアカウントは現在フォロワー10万人。インテリアコーディネートやライフスタイルに役立つ情報を発信しています。
家具を増やす前に、まずは何もない壁を見る

部屋が物足りないと感じると、つい家具や雑貨を足したくなります。でも、その前に一度やってみてほしいのが、部屋の中にある「何もない壁」を見渡すことです。ソファの後ろ、ダイニングの奥、テレビの横。家具はしっかり揃っているのに、壁だけを見ると大きな余白が残っていることがあります。
壁は家具のように「物」として意識しにくいんですが、実際に部屋を見たときにはかなり大きな面積が視界に入ります。だからこそ、家具だけ整っていて壁が何もない状態だと、空間全体が少し平坦に見えてしまうことがあります。
部屋に何かを足したくなったら、まずは新しい家具ではなく「何もない壁」が残っていないか確認してみる。

私自身、以前は家具ばかり見ていました。でも今は、家具を配置したあとに壁まで含めて部屋全体を見ることの方が多くなりました。
アートが一枚あるだけで視線の中心ができる

壁にアートを飾ると、単純に寂しかった場所が埋まるだけではありません。私が一番大きいと感じているのは、部屋の中に視線の中心が生まれることです。
家具がきれいに揃っていても、視線を引きつける場所がないと、ソファ、テーブル、照明、植物などがそれぞれ独立して見えることがあります。そこへアートを一枚加えると、自然と目がそこへ向かうようになります。
その周りにあるソファや照明まで一つのグループとして見えるようになり、「家具は何も変えていないのに、なんとなく部屋が整った」という感覚が出てきます。
飾るならソファの上や最初に目に入る壁
初めてアートを飾るなら、部屋中の壁を埋める必要はありません。特に取り入れやすいのが、ソファの上です。大きな家具の上には自然と空間ができるので、アートを飾ったときのバランスも取りやすくなります。
もう一つ意識したいのが、部屋へ入ったときに最初に目に入る壁。こうした場所はインテリアでいう「フォーカルポイント」をつくりやすく、アートを一枚飾るだけでも部屋全体の印象を左右します。

私は「どこかに飾ろう」ではなく、「この壁を主役にしよう」と一か所決める方が考えやすいです。まずは一番寂しく感じる場所からで十分だと思います。
家具より気軽に部屋の雰囲気を変えられる

ソファやテーブル、照明を変えれば、もちろん部屋の印象は大きく変わります。でも現実的には、そう簡単に買い替えられるものではありません。価格だけでなく、大きな家具なら搬入や処分まで必要になります。ちょっと雰囲気を変えたいだけなのに、かなり大掛かりです。
その点、アートポスターなら今ある家具の配置をほとんど変えずに取り入れられるのがいいところ。季節や気分に合わせて作品を交換することもできますし、壁に加わる色や形が変わるだけでも、いつもの家具が少し違って見えます。
家具を一つ増やすと床の余白は減りますが、壁に飾るアートなら生活スペースを圧迫しません。特に家具をこれ以上増やしたくない部屋では、この違いは結構大きいです。

家具を増やさずに部屋を変えられる。ここは、実際にアートを飾ってみて改めて感じたメリットです。
初めての一枚は「少し大きいかな」くらいでちょうどいい

アートを取り入れるときに意外と迷うのがサイズです。小さい方が失敗しにくそうに感じますが、私はむしろ最初ほど大きめの一枚から始める方が取り入れやすいと思っています。
広い壁に小さなポスターを一枚だけ飾ると、アートそのものが悪いわけではなくても、ぽつんと取り残されたように見えることがあります。逆にある程度サイズがあると、壁とのバランスが取りやすく、フォーカルポイントとしての役割もはっきりします。
Instagramの投稿では、最初の一枚としてB2サイズなどの大きめのポスターをおすすめしました。
もちろん壁の広さや家具とのバランスにもよりますが、「ちょっと大きいかな」と感じるくらいの方が、実際に飾ってみると意外と馴染みます。複数枚をきれいに並べるギャラリーウォールも素敵ですが、サイズや間隔、作品同士の組み合わせまで考える必要があります。初めてなら、まず一枚で完成させる方が迷いません。

小さなアートを何枚も組み合わせるより、大きめの一枚を飾る方が私は簡単だと感じています。
「アートって高そう」というイメージがあった

アートを飾ってみたいと思っても、「でもアートって高いんじゃない?」と感じる人もいると思います。私自身も以前は、アートと聞くとギャラリーで販売されている一点物の作品を思い浮かべていました。
素敵な部屋の写真を見て「こんなアートを飾ってみたい」と思っても、かなり高いものを買わなければいけないようなイメージがあったんです。でも、自宅に飾るアートが必ずしも高価な一点物である必要はありません。
私が運営しているMONOKHROMEでは、アートポスターを3,000円から販売しています。今回Instagramの投稿に掲載した作品も、イメージ画像のためだけにつくった架空のデザインではなく、実際にオンラインショップで販売しているポスターです。

高い作品を選ぶことより、自分が見ていて心地いいと思える一枚を選ぶ。その方が家に飾るアートとしては大切だと思っています。
迷ったらモノトーンから始めると合わせやすい

アートを飾る場所が決まっても、次に出てくるのが「どんな作品を選べばいいの?」という問題です。色の多いアートは空間のアクセントになる反面、ソファやラグ、カーテン、家具の木目などとの組み合わせを考える必要があります。
そこで最初の一枚として取り入れやすいのが、白・黒・グレーを中心にしたモノトーンのアートです。モノトーンなら家具の色を大きく選びにくく、北欧、モダン、ナチュラル、ホテルライクなど、さまざまなインテリアに合わせやすくなります。
MONOKHROMEでも、こうしたさまざまなインテリアへ取り入れやすいモノトーンのアートポスターを中心に展開しています。住宅展示場やショールームでも導入いただく機会がありますが、作品をつくるときに私が意識しているのも、アートだけが目立ちすぎるのではなく、家具と一緒になったときに部屋全体が良く見えることです。

アート単体で見るより、自分の部屋の壁に飾ったところを想像して選ぶ。この選び方が一番失敗しにくいと思います。
アートは壁を埋めるためではなく、部屋を整えるため

壁にアートを飾る話をすると、「空いている壁には全部何か飾った方がいいの?」と思うかもしれません。でも、私はそうは考えていません。
何もない壁も、インテリアでは大切な余白です。すべての壁を埋めてしまうと、今度は情報量が増えすぎて部屋が落ち着かなくなることもあります。
アートの役割は、空いている壁をすべて埋めることではなく、空間の中に視線の中心をつくること。
一枚のアートがあることで、その周囲にある家具や照明までまとまって見える。だから枚数よりも「どこに飾るか」の方が大事です。

余白を残しながら、一番見せたい場所だけにアートを置く。そのくらいが私はちょうどいいと感じています。
部屋が垢抜けないなら、まずは壁に一枚
家具も照明も揃っている。それなのに、なんとなく部屋が完成しない。そんなときに、さらに家具や雑貨を増やす必要はないかもしれません。
一度部屋を見渡して、何もない大きな壁が残っていないか見てみてください。ソファの上や、部屋に入って最初に見える壁。そこにアートが一枚入るだけで視線の中心が生まれ、今まで使っていた家具までまとまって見えることがあります。
私自身、インテリアを考えるときは「次に何を買うか」だけではなく、「今あるものをどう見せるか」を以前より意識するようになりました。部屋が物足りないと感じたら、大きな模様替えをする前に、まずは一枚。壁はまだ、かなり変えられる場所だと思います。

「何か足りない」と感じたときに家具を増やす前に、まず壁を見る。インテリアを整える選択肢が一つ増えるだけでも、部屋づくりはかなり考えやすくなると思います。
今回Instagramで紹介した作品を含め、MONOKHROMEではモノトーンを中心としたアートポスターを販売しています。気になる作品があれば、自宅の壁に飾ったところを想像しながら見てもらえたらうれしいです。
最後までお読みくださりありがとうございました!
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