加湿器はデザインだけで選ぶと
痛い目にあいます!
新型コロナウイルスが猛威を振るう中、家庭内でできる感染対策は換気。でもこの冬の時期にもっと重要なのは「加湿」です。今回は清潔性と掃除の手軽さを重視したおすすめ加湿器をランキング形式でご紹介したいと思います。
加湿器肺炎とは、手入れをしていない加湿器によって空気中に放出されたカビや菌を吸い込むことで起きる肺炎で、咳や発熱などの症状が出ます。主な病名は過敏性肺炎やレジオネラ症だといいます。
どんな加湿器でもしっかりお手入れしていれば清潔さは維持できます。しかし、内部構造が複雑で掃除が行き届かなかったり、掃除の頻度が1週間に1度とかだと、つい忘れてしまったり面倒になってしまったりして、いつの間にか内部に雑菌が繁殖し、それを空気中に撒き散らしてしまうことも。今回ご紹介する加湿器は以下の3項目を重視してランキング化しています。
- 清潔さ
- お掃除の手軽さ
- デザイン
この順位は私が情報を集めて、店舗で実物を見て判断しています。これは自分が加湿器を購入した際に作ったもので、実際に今使用している加湿器はこのランキングの1位のものを使っています。
この記事を書いている私は、デザイナー歴20年。アートディレクターとしてデザイン業界で働きながら、ライフスタイルブログ「LIVINGSKAPE-リビングスケープ-」、その他にもお金のブログ「MONEYDOSCOPE-マネードスコープ-」や子育てブログ「dotmomdad-ドットマムダッド-」を運営。Instagramのインテリアアカウントは現在フォロワー10万人。インテリアコーディネートやライフスタイルに役立つ情報を発信しています。
5位:バルミューダ 気化式加湿器 Rain(レイン)
デザインも加湿性能も結構いい。でもお手入れがちょっと面倒。
加湿器を購入しようと思い立って一番最初に悩んだバルミューダの「レイン」。さすがバルミューダ、給水のユニークさや、インテリアとして置いておけるくらいデザイン性が高いです。液晶に向けて水を注ぐ給水方法は他のメーカーにはないオンリーワンの機能です。ただし、気化式のため加湿力はあまり高くありません。
バルミューダはレンジもトースターも空気清浄機も持っていて、大好きなブランドなのですが、加湿器はデザイナーだけでは決められませんでした…
やっぱり一番はデザイン性の高さです。敢えて目立つ所に置いておきたくなる、シンプルでありながら遊び心のあるバルミューダだからこそ出来る。逆にRainを選ぶ理由はデザイン以外はない気がします。
掃除が2週間に1度で頻度は多めです。ただしクリーニングランプが付くので掃除し忘れは防げそうです。掃除方法は中のボウルが丸ごと取り外せて水洗いできるので、掃除は比較的しやすい方だと思います。もう1点、給水の際は前日に使って残った水は捨てなければいけませんが、これがRainの場合は面倒。わざわざ本体を開けて、中の給水ボウルを取り出して残った水を捨てなければいけません。そのまま給水して使用してもいいですが、菌の繁殖・増殖はしやすくなってしまうと思います。
私が選ばなかった理由は「本体の大きさ」です。季節家電はシーズンを終えてから収納している期間が長いので、あまり大きいと広い収納スペースが必要になってしまいます。我が家の場合収納があまり広くないので、その点を懸念してRainは選びませんでした。
4位:cado(カドー)超音波式加湿器STEM 630i
圧倒的なデザインと加湿性能。でもお手入れはバルミューダよりも大変。
超音波式加湿器はミストが空間に広がりにくく床が濡れてしまうことも多々。カドーのステムは本体を煙突状に伸ばして吹き出し口を高くすることで解決。また、超音波式加湿器の場合、水をそのまま噴霧するため、細菌の含有率が高め。これも独自のフィルターを使用することで菌の繁殖をしっかり抑制します。
機能性とデザイン性を両立させた、個人的には加湿器業界で一番インテリア性の高い加湿器だと思います。
加湿性能がダントツで高いです。逆にパワフルすぎるかもしれないのでベッドルームではなく広めのリビングルームでの使用がおすすめ。
掃除の頻度が異常に多いです。公式サイトによると週2回以上のお手入れが推奨されています。つまり2-3日に一度掃除しなくては清潔さが保てないということでしょうか。掃除のしにくさは見てわかる通り、まず煙突状の給水タンクが長くて洗いにくい。さらに本体内部も拭き掃除する必要があるのですがここも吹きにくそうです。相当お掃除好きな人でなければ、菌の繁殖を抑え続けるのは難しそうな印象です。
私が選ばなかった理由は「メンテナンスの多さ」です。2-3日に1度なんて絶対に無理です。仕事で疲れて帰ってきて、自分のお風呂も面倒なのに、そんな中加湿器を週2で洗うのは想像できませんでした。
3位:シャープハイブリッド式加湿器HV-J55W
トータルバランス抜群!給水方法が2通りある珍しい加湿器
気化式と温風気化式を組み合わせたハイブリッド式。加湿性能、清潔さ、メンテナンスの手軽さ、日々の使いやすさなど、総合的な評価が高いのがシャープのHV-L75。ハイブリット式にも関わらず加湿力がかなり高く加湿ムラも少ないです。また、シャープ独自のイオン技術「プラズマクラスター」を搭載し、うるおいを含んだ風と同時に、プラズマクラスターイオンも放出。浮遊カビ菌の除菌や、浮遊ウイルスの作用の抑制などの効果が期待できます。
シャープはやっぱりプラズマクラスターのよる除菌性能が魅力です。
温度・湿度Wセンサーを搭載し、湿度が低いときは温風気化式で、上がれば気化式と自動で切り替えながら、室温に合わせて55~65%の快適な湿度に制御してくれます。また面白いのが給水方法。タンクに水を入れて給水する方法と、本体上部から直接給水する2通りの給水方法を選べます。
タンクはとてもシンプルな構造なので洗いやすいのですが、気化式のため大きなフィルターがついています。このフィルター、こまめに水洗いしていても1年で大抵の場合カルキでカチカチになり、不衛生になるため、1シーズンごとに買い換えることになります。つまりランニングコストがかかるということです。イオンカートリッジも必要になるため、清潔に使い続けるには1シーズン3000円から4000円程度のランニングコストが掛かります。
私が選ばなかった理由は「デザイン」です。どうしてもこのプラズマクラスターのブドウみたいなマークが気になってしまって、機能も清潔さもメンテナンスもすべていいのですがこの一点のみで購入には至りませんでした。
2位:ダイニチ工業株式会社HD-LX1021
かなり悩んだ機種。メンテナンスの楽さ、加湿量ともに1位に負けずとも劣らない。
ダイニチ工業の加湿器はかなり考えられています。ハイブリット式と呼ばれる水を含んだフィルターに温風を当てることで加湿するタイプで、スチームやミストなど目には見えないのですが加湿量がとても高いです。しかも1ヶ月の電気代が150円程度という衝撃の省エネ設計。
さらに心を強く惹かれたのはこの使い捨てのトレイカバー。ハイブリット式はフィルターを水に浸けておく必要があるので、トレイがヌルヌルになりやすいく、しかもトレイがデコボコで洗いにくいのが一般的なのですが、ダイニチのHD-LX1021は使い捨てのトレイカバーが付いているので、汚れたらぽいっと捨てて新しいのに変えるだけで超衛生的!
電気代も安く、衛生的で加湿量も高く、デザインもシンプルでインテリアの邪魔をしない、おすすめの加湿器です。
やっぱり電気代の安さとメンテナンスのしやすさです。デザインもクセのないシンプルなデザインでどんなインテリアにも馴染みます。そして使い捨てトレイカバーという、「掃除をしやすくする」のではなく、「使い捨てにしてしまう」というアイデアが商品の魅力をより一層高めています。
やっぱり気になるのはフィルターです。ハイブリット式の場合、どうしてもフィルターが必要で、フィルター自体は1ヶ月に一度、クエン酸で洗わないと、すぐにカルキでカチカチになって不衛生な状態になってしまいます。一応フィルター寿命は5シーズンと謳っていますが、それは1ヶ月に一度のクエン酸洗浄を行った場合です。
私の場合、1ヶ月に1度のクエン酸洗浄も忘れずに行う自身がなかったのでかなり悩みましたが購入には至りませんでした。使い捨てトレイがあるとはいえ、水を入れるタンクの中やそのキャップなど、パーツはある程度洗う必要があるので、できる限りお手入れを省きたい私にとってはこれでも少し面倒に感じました。
1位:象印スチーム式加湿器EE-DC50
【超おすすめ】手入れの少なさが圧倒的!加湿性能も清潔さもダントツ!
象印の加湿器EE-DC50は、加湿力も高く、デザインもシンプル。スチーム式なので煮沸によって細菌の増殖もほぼありません。その中でも一番素晴らしい点は「お手入れがほぼ必要ない」ということ。象印の加湿器はほぼ「ポット」なので、タンクや加熱槽やフィルターが存在しません。もしタンク内にカルキ汚れがついたら、クエン酸を入れてスイッチを入れるだけで一発でキレイに落ちます。週一回も掃除をする必要もなければ、1ヶ月に1度もしなくて大丈夫。
お手入れをせずに、常に清潔な状態を維持でき、加湿性能も高い、ということで、総合的に判断して1位に選びました。
もちろんメンテナンスがいらない点です。他のメーカーが、タンク内のヌメり防止フィルターや、タンク内を掃除しやすくしたりと色々掃除を手軽にするための対策をしていますが、象印加湿器の手軽さを超えることはできないと思います。そのくらいラクです。実際私が昨年1シーズンで掃除すたのは1-2度程度です。タンクの中は新品のようにピカピカです。
スチーム式の唯一の欠点は「電気代の高さ」です。加湿器単体で考えれば、超音波式と比較すると10倍となり、その数字だけを見れば躊躇しますが、金額に直せば24時間つけっ放しにしていた場合、1日約168円になります。この点をお手入れの手軽さと、どう折り合いを付けるかが問題です。
私はラクさとランニングコストが掛からないこと、スチーム式なので室温を下げず、エアコンの設定温度を上げなくて済むと考えて、総合的に見たら金額的な差はさほどないのではと考え購入に至りました。
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【注意】人気になりすぎて価格高騰化!売り切れ続出
最近は象印の加湿器EE-DC50が人気になりすぎて、発売当初の倍ほどの価格に高騰してしまっています。私の購入した時の価格は約1万5000円だったのですが、現在は3万円を超える値段が付いているものもあったり、在庫切れで購入すらできない店舗もあるようです。そういった場合に機能的には同じで購入しやすいモデルもご紹介します。
象印加湿器EE-RR35・50
EE-DC50の小型版、といったところでしょうか。機能はほとんど同じで、違いはタンク容量とデザイン。寝室で使用したい方や一人暮らしの方はこのモデルで十分だと思います。私もEE-DC50を買う前に使っていましたが機能的にはほぼ同じでした。ただ、デザインがちょっとポット感強め、という感じです。
山善スチーム式加湿器KSF-K282 / L301
色々調べていたら山善で類似品を発見しました。象印加湿器との大きな違いは「タンクが取り外せるところ」。こちらはポットというよりも「炊飯器」に近い感じですね。タンクが内釜っぽくて(笑)。価格はほぼ象印と同じくらいです。KSF-K282はデザインもシンプルでかなり良さそうです。
最後に
新型コロナウイルスが流行する中、部屋の空気をしっかり加湿してくれる清潔性を重視したおすすめ加湿器をランキング形式でご紹介してきましたがいかがだったでしょうか。加湿器はデザインも重要ですが、それ以上に清潔さと、その清潔な状態を保つためのお手入れの手軽さが大切です。これからのシーズンを乗り切るための最適な加湿器選びの参考になれば嬉しいです。最後までお読みいただきありがとうございました。