我が家は築40年超えの中古マンションをリノベーションして暮らしています。前回は旧耐震基準マンションの耐震性を見極める重要な5つのポイントについてご紹介しました。
今回は物件探しする際に一番重要な条件出しと優先順位について、実際私が家探しをする際に定めていた希望条件を優先度の高い順番でご紹介したいと思います。
私の中では、1位から5位までは絶対に譲れない条件、6位から10位までは妥協する検討の余地あり、という感じで考えています。それではご覧ください。
この記事を書いている私は、デザイナー歴20年。アートディレクターとしてデザイン業界で働きながら、ライフスタイルブログ「LIVINGSKAPE-リビングスケープ-」、その他にもお金のブログ「MONEYDOSCOPE-マネードスコープ-」や子育てブログ「mumdotdad-ママドットダット-」を運営。Instagramのインテリアアカウントは現在フォロワー10万人。インテリアコーディネートやライフスタイルに役立つ情報を発信しています。
1位 予算
やはり予算は一番大切です。リノベ済みであれば全予算以内で、リノベ前であれば、物件は希望予算よりも1000万位低いものを購入して、リノベーションに1000万掛けるイメージです。リノベーションのコストは殆どが水回りの費用。完全な中古物件の場合、キッチンや浴室をいじることになるので800-1000万は必要と言われています。
目安は現在住んでいる家賃と返済額が同じになるように設定。結局購入した物件は目標予算よりも500万円上がってしまいましたが、ペアローンで住宅ローン減税をほぼMAXで受けられたため、良しとしました。
2位 駅から徒歩10分圏内
通勤は生活する上でとても重要です。徒歩10分圏内であれば自分がストレスなく通勤できると判断しました。この条件を上位にしたもう一つの大きな理由は「資産価値」です。徒歩15分を超えると物件の価格は大きく下がりますが、売る時のことを考えるとやはり10分圏内の方が優位性も高く、資産価値も落ちにくいと考えました。
3位 60平米以上
広さもかなり大切です。私の場合、スペースのほとんどをリビングにしたいと考えていたので、他の部屋も含めると60平米が最低ラインだと考えました。広いに越したことはないので、最低ラインを定めることで、物件の絞り込み精度があがったように思います。
実際に購入した物件は75平米です。本当はもう少し広い物件の方が良かったですが、予算、場所など諸々の条件を考慮すると妥当な広さだったと思います。夫婦二人で生活するには十分過ぎる広さですが、将来子供が出来たことを考えるともう少し広さがあっても良かったかなと思います。
4位 リビングが広く出来る構造・間取り
自宅を購入した際は、絶対にリビングを一番広くしたいと思っていました。ただ、中古マンションに限らず、日本の物件は空間を細かく区切って部屋数を多く取る傾向にあるため、最初からリビングが広い物件はなかなかありません。なので内見の際は、壁を叩いて周り、壊せる壁か、壊せない構造壁なのかを確認していました。
壁には間仕切るために造作した壁と、構造壁と呼ばれる壊せない壁があります。高層マンションの場合は柱で家を支えるラーメン構造と呼ばれる工法で比較的壊せる壁が多いですが、低層マンションの場合、壁式構造と呼ばれる壁で家全体を支えている工法が多いため、壊せない壁も存在します。壁を叩いて「コンコン」と軽い音がすれざ大抵は壊せます。対して「ゴンゴン」というコンクリートを叩いているような重い音の場合は構造壁である可能性が高いので、もしリノベーションで間取りを変える予定の方は、内見の際はよく確認することをおすすめします。
実際に購入した物件は3LDKだったのですが、目的の壁2箇所は壊しても問題のない壁だったので、取り壊して部屋を繋げることで、夢だった広いリビングを実現できました。
5位 床の色
私は好み的にオーク材のようなナチュラルなカラーが好きなので、床は絶対に明るい色である必要がありました。フルリノベ出来る価格の中古マンションの場合は、床がウォルナットでもクッションフロアでも、リノベの際に張り替えてしまうので問題ありませんが、リノベ済みマンションの場合はそのまま暮らすことになるのでフローリングのカラーはとても大事。床は目に入る面積が一番大きいのでここは妥協できないポイントでした。
内見の際、リノベ済物件や、費用的にリノベーションに掛けられる予算が少なくなってしまう物件の場合は、玄関を開けてフローリングがブラウンの場合は、その段階で中には入らず、内見せずに次の物件へ移動しました笑。その位私の中では優先順位が高めの項目です。
6位 二面採光
一面採光と二面採光で部屋の明るさは体感的に倍くらい変わります。自宅で過ごすことが好きな私にとって部屋の明るさに対してはとてもこだわりがあります。ただ、二面採光になるということは「角部屋」であることが条件になります。ただ、角部屋はとても人気が高いので、5位以前の条件が全て叶ってるのに二面採光ではない物件が出てきたらこの点は妥協しようと思っていました。
実際に購入した物件は運良く角部屋の二面採光。パントリーの小窓も入れれば三面採光で部屋の奥までとても明るいです。一度ダイニング側のカーテンを日中に引いて、一面採光だった場合を試してみたのですが、想像以上に暗くなり、二面採光の明るさを実感しました。
7位 眺望
窓から見える景色もできればこだわりたい。空を遮るものがなく、日当たりが良く、出来れば季節感が分かる緑も見えたらいいなぁなんて考えていました。内見の時に気をつけていたのは、周りに使われていない空き地や駐車場、古い民家がないかどうか。もしあった場合はこの先に取り壊して高層マンションが建つ可能性があり、立ってしまえば眺望も日差しも購入当時とは変わる可能性があります。そういった点も意識しつつ、内見することをおすすめします。
実際に購入した物件はマンションの高層階。周りにば高いマンションが立たないエリアなので日当たりが変わる可能性はほぼないと思っています。景色についても、走る電車が見えたり、自然もあったりするので、デスクに向かいながら遠くの景色をみたりして気分転換しています。
8位 希望沿線内
どんな家に住みたいか、日当たりや間取りは、これからの生活の豊かさに繋がる重要な要因ですが、どこに住むか、沿線をどこにするかは、資産価値に影響のある項目です。人気の駅なら資産価値は下がりにくく、あまり人気のない駅や、駅からどのくらい離れているかなど、住み替えをする際、いくらで売れるかに大きく影響する部分です。駅を決める際は、人気の駅か、急行は停まるか、治安はいいかなど、多角的に判断することが大切です。
やっぱり家を買うなら思い入れのある場所に買いたいというよりも、それしか考えられませんでした。私は24歳の頃に一人暮らしを始めて、4回引っ越しをしていますが、ずっと同じ沿線内で住み替えをしていました。そんな中、ずっと住みたいと思いながらも、いつも選べなかった駅があったのですが、最終的に決めた物件は、その昔から住みたかった駅でした。そういう部分も運命的な「出会い」として、物件決定の勢いになりました。
9位 築年数
実はこれは探し始めの優先順位はかなり高かったです。2位か3位くらいでした。でも色々探したり、情報を入れていくうちに、築年数がどんどん気にならなくなりました。正直なことを言えば新しいに越したことはありません。でも築年数でふるいに掛けても、そこから予算を考えて絞り込むと、自分たちの理想とは程遠い、狭く、駅からも遠い物件しかありませんでした。要は「自分たちが何を重要視しているのか」です。私たちは築年数を優先して、狭く高い家を買うことが家を持つことで達成したい夢ではありませんでした。だから最終的には9位まで下がりました。
実際私の購入した中古マンションは旧耐震基準です。その代わりに希望の駅、希望の徒歩圏内、上層階の角部屋で広いLDKを確保できる家を見つけることができました。これを築年数でふるいに掛けていたら絶対に見つからなかった物件でした。
10位 修繕積立金の金額
ここは意外と盲点で、築年数が高ければ修繕積立金も高いケースが大きいです。特に世帯数が少ないとさらに高くなります。私が内見した中で、修繕積立金が6万円の所がありました。毎月のローン返済にプラスして6万円はかなりキツいです。だからここは最後の最後に出来れば安い方がいい、くらいの感じで見ていました。
我が家の場合は100世帯が入っているので、1ヶ月の修繕積立金は2万円です。購入する際はそのマンションがどれだけ修繕積立金の貯蓄があるかも確認した方がいいです。8000万とか1億円程度あれば、かなり管理がしっかりしているマンションです。
最後に
私の中古マンション購入における希望条件TOP10についてまとめましたが、いかがだったでしょうか?この優先順位は家を探していく中で何度も順位が入れ替わり、最終的にはこの順番に落ち着きました。物件探しの希望条件は人それぞれ。自分の中で、妥協できる点、出来ない点に分けて、優先順位を決めておけば家探しにおける判断がスムーズになると思います。これから家探しをされる方の参考に少しでもなれるとうれしいです。
次回は「【リノベーション体験記】Vol.6 」をお届けします。最後までお読みいただきありがとうございました。